環境エネルギー科学特別部門

本部門は、2007年から2012年までの約5年間、教養学部附属教養教育開発機構(のちに教養教育高度化機構)に設置されていたNEDO新環境エネルギー科学創成特別部門の後継部門として、2012年5月に新たに設置されたものである。本部門では、環境とエネルギーに関する地球規模の課題や日本が抱える諸問題について、詳細な分析に関する研究を行い、問題の解決に必要となる分野横断的・学際的な総合力を養うための教育プログラムを行っている。なかでも、再生可能エネルギー関連の教育に力を入れ、さまざまな講義を開講する一方、一般公開シンポジウムの開催など外部への情報発信も活発に行っている。

【教員紹介】
部門長
瀬川 浩司 教授(再生可能エネルギー、太陽光発電)

内田 聡  特任教授 (自然エネルギー利用技術、有機系太陽電池)
米本 昌平 客員教授 (環境社会学 生命倫理)
松井 英生 客員教授 (環境経済学)
松本真由美 客員准教授(環境コミュニケーション)

【講義紹介】

・エネルギー科学概論
担当:瀬川 浩司、松本 真由美

本講義は、エネルギー問題を科学的に理解するための基礎を醸成することを目的とする。
【概要】エネルギー科学の概論として、まずエネルギーとは何か、エネルギーの分類、天然資源、再生可能エネルギー、電力などの基礎を学ぶ。天然資源については、資源獲得競争とシェールガスの展望、メタンハイドレートなどを扱う。再生可能エネルギーについては太陽光発電や風力発電などの技術のほか、最新の技術を取り上げる。また、エネルギー問題とコミュニケーション、エネルギー問題の今後の課題等を議論する。最後に、エネルギー安全保障、エネルギー政策などについて取り上げる。

・エネルギー科学
担当:瀬川 浩司

本講義は、最先端のエネルギー技術を学習することを目的とする。
低炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの利用拡大が求められている。本講義では、再生可能エネルギーとして、太陽光発電、風力発電などを中心に、バイオマス、水力などの現状を学ぶ。さらに新しい技術として水素利用技術についても学ぶ。

・環境社会学
担当:米本 昌平

過去半世紀間にわたる地球環境問題に関して、その科学・政策・国際関係に焦点をあわせ、この問題の構造を俯瞰しながら、今後の日本の課題を展望する。地球環境問題の特徴の一つは、「真理追究をする科学研究」と、「国益の確保とその調整をめざす外交」という、まったく異次元の人間活動の領域が融合してはじめて機能する、特異な課題であることである。授業ではこの側面を集中的に扱いながら、日本の近未来のアジア外交を考える。授業後半は、地球環境問題に関する国際文書からなるReadingsを作成し、輪読する。これによって、地球環境問題としての国際政治の特性を知り、独力で原資料を集めて読解し、考えぬく態度を身につけることを、本授業のおもな目標とする。

・環境経済学
担当:松井 英生

電気、石油、ガスの三大エネルギーは、経済社会に定着して必要不可欠なものとなっており、現代生活においては、いつでも簡単に使えるものとして空気のような、あって当たり前のような存在になっております。しかし、東日本大震災において、これらエネルギーの経済社会における重要性が再認識されました。すなわち、これらエネルギーが無くなると経済社会は立ち行かなるということです。以降、国を挙げてエネルギー問題の議論がなされて来ております。マスコミなどを通じて表に出ているのは原子力発電の議論が中心に感じられますが、実際はもっと幅が広くかつ奥が深い議論がなされております。エネルギー問題の扱い方如何によって今後の明るい我が国の将来像が見えてくると言っても過言ではないと思います。すなわち、エネルギー問題に上手く対応することによってクールでスマートな日本の実現を図っていくことができると思います。
 そこで、本講義は、経済社会の帰趨を左右するエネルギー問題の実情を説明し、近い将来に経済界、官界,政界、学会、マスコミなどにおいて我が国を支えることとなる聴講生が、そのリーダーシップをとるに当たり参考となる考え方の材料を提供することを目的とします。したがって、細かい事象やデータを覚えるのではなく、エネルギーを巡る大きな流れを理解できるよう解説をするとともに最近のエネルギー関連のトピックスについて質疑応答や議論を行います。