アクティブラーニング部門

本部門は、アクティブラーニング(*)を採り入れた学部教育を教育工学の視点から支援することを目的として、2010年度に教養教育高度化機構に設置された。その活動内容は、教養学部・情報学環・大学総合教育研究センターの共同プロジェクトとして2007-09年度に実施された文部科学省現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)「ICTを活用した新たな教養教育の実現-アクティブラーニングの深化による国際標準の授業モデル構築-」を継承している。

本部門の主たる活動は、駒場キャンパス17号館内にある「駒場アクティブラーニングスタジオ(KALS)」で展開されている。KALSは、情報コミュニケーション技術(ICT)の活用によってアクティブラーニングの効果を最大限に引き出す工夫がなされた教室空間であり、リベラルアーツ教育の新たな手法を実践する場として位置付けられている。KALSで実施される授業では、ICTによる授業・学習支援に加え、授業中に”その場”で行う協調学習を採り入れることによって、学生の能動的な授業への参加を促進している。

これらの教育支援活動と並行して、2011年度に竣工した21 KOMCEE (Komaba Center for Educational Excellence) のスタジオ教室の設計、東アジアリベラルアーツイニシアティブ(EALAI)プログラムの「E-Lecture」をはじめとする前期・後期課程の授業支援ウェブサイトのシステム提供などを行い、アクティブラーニングによる教養教育の質の向上に貢献している。また、全国の教育機関や教育関連の企業から年間35件余の見学を受け入れており、アクティブラーニングの実施モデルとしての役割を果たしている。

*アクティブラーニング=従来の授業形式による聴講型の学習と異なり、データ・情報・映像などのインプットを読解・ライティング・討論を通じて分析・評価し、その成果を統合的にアウトプットする能動的な学習活動を指す。